基礎講座3.4

2022年6月12日

基礎講座3,4では仕訳の基本である現金を伴った取引の処理方法と総勘定元帳の意味を理解できれば目的は達成です。

基礎講座 3仕訳について理解しよう

簿記上の取引の意味が理解できると、仕訳という作業になります。この作業は簿記の学習の基本になります。

仕 訳

仕訳とは発生した取引を簿記用に翻訳し、帳簿等に記録する作業をいい、取引の内容を借方・貸方に分けて記入します。例えば「店の商品が70,000円現金で売れたとしましょう。」この取引を簿記用に記録すると例1のようになります。〔借方・貸方の意味がわからない人は基礎講座1まで戻って下さい。〕

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また、商品を売るために、広告を30,000円で出したりする人もいるでしょう。この場合は次のようになります。

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上記の例をまとめて以下のように書くこともあります。

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仕訳初心者のために

仕訳をするときには、どちらを借方に(どちらを貸方に)記入するのか、初心者はわからないでしょう。仕訳は、現金の増減を中心にして考えましょう。現金が増加したら借方に記入。現金が減少すれば貸方に記入します。これは簿記での決まりなので覚えましょう。どうです?これで迷うことはなくなったでしょう。

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基礎講座3のまとめ

1.仕訳とは発生した取引を簿記用に翻訳し、帳簿等に記録する作業をいう。

2.仕訳の基本は現金の増減から考える。(現金が増加すれば現金を借方へ)

(現金が減少すれば、現金を貸方へ)その後、相手勘定科目を埋める。

基礎講座 4総勘定元帳について理解しよう

簿記上の取引内容、仕訳が終わると、次は総勘定元帳の作成になります。

総勘定元帳とは

 仕訳は、1つの取引に1つ作成しますが、仕訳の数が大量になってくると、これを整理する必要があります。例えば売上がいくらあるのか?また現金がどれだけ増えた(減ったのか)などです。そこで、それらを集計するための帳簿を作成するのです。この帳簿を総勘定元帳といい、仕訳から総勘定元帳に移すことを転記といいます。総勘定元帳は科目別に作成します。

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この例では現金の総勘定元帳・売上の総勘定元帳、備品の総勘定元帳がそれぞれ1冊ずつの計3冊あると考えてください。

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簿記の学習では以下のようにTの字を使い簡略する場合が多いです。

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転記初心者のために

転記の際に借方と貸方の位置関係を間違わないようにしましょう。仕訳と同様に現金を基準に考えます。現金の転記では、現金収入があった場合借方へ、支出があった場合は貸方への記入になります。(現金の総勘定元帳参照)また、現金収入があった場合の相手勘定科目の総勘定元帳では貸方へ(売上の総勘定元帳参照)、現金支出があった場合の相手勘定科目の総勘定元帳では、借方へ(備品の総勘定元帳参照)記入します。ここの導入編では、簿記の一連の流れを理解するのが目的ですので、まずは現金を中心とした形だけをしっかりマスターして下さい。

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