本科講座9 仕訳(現金過不足)
本科講座9では現金過不足の仕訳について学習します。実際の現金がどうなったのかを考えて仕訳を行って下さい。
本科講座 9 仕訳(現金過不足)
ねらい 現金過不足時の仕訳を覚える。
現金過不足
小売業など通常、現金を使用している店だと、おつりを間違って相手に渡してしまうことなどあり、帳簿上の残高と実際の残高が合わないことがあります。このため企業は定期的に実際に現金を数える確認作業を行いますが、実際の有高と帳簿の残高との間に差額が生じた場合は、現金過不足勘定によって一時的に処理します。現金過不足の場合は、実際の有高に合うように仕訳を行います。そして過不足の原因が判明した時に、正しい科目へ再度仕訳を行います。
この場合、実際の金額のほうが帳簿の金額より多いので、現金が増えたと考えます。現金が増えた時の仕訳は、何度も学習しましたね。相手勘定科目は現金過不足勘定になります。
現金過不足の原因が判明した場合には、現金過不足勘定を消す仕訳を行います。(貸借を逆にする)例2の場合、例1で現金過不足勘定を貸方に10,000円計上していますので、これを消す為に借方に10,000円を計上して貸方に原因を書きます。
帳簿残高よりも、実際の残高が少ない場合でも、実際の残高に合わせます。
上記例3の場合、まず帳簿の残高を19,000円するように処理します。つまり仕訳で現金を1,000円減らすのです。(貸方へ1,000円記入)借方を現金過不足勘定使用して処理します。例4のように、原因が判明した場合は現金過不足勘定を消すために貸方現金過不足勘定を記載します。
現金過不足の原因を調べていても、原因が不明の場合があります。その場合は、現金が多い場合には雑益勘定、現金が少ない場合には雑損勘定を使用して処理します。